低品質コンテンツとは?SEOに与える影響や見分け方・改善ポイント
「低品質コンテンツはSEOによくない」と聞いたことはあるものの、どのようなコンテンツのことを低品質というのか分からない方も多いのではないでしょうか。
当記事では、SEOにおける低品質コンテンツの定義や検索順位に与える影響、改善方法について解説します。低品質コンテンツをなくして検索順位を上げたい方はぜひ参考にしてください。
【この記事はこんな方におすすめです】
- 低品質コンテンツの改善方法を知りたい方
- 自社の検索順位を上げたい方
- 低品質コンテンツがどういうものなのかを知りたい方
- SEO対策を強化してコンバージョンを増やしたい方
低品質コンテンツとは?
「低品質コンテンツ」とは、ユーザーにとって価値がない(薄い)コンテンツのことで、英語では、「Thin Content(薄いコンテンツ)」や「Low-Quality Content(低品質コンテンツ)」と表現されます。
テーマと内容に関連性が薄い場合や、情報に独自性がない場合など、検索ユーザーのニーズを満たしていないと考えられる記事は低品質コンテンツとみなされます。Googleはユーザビリティを大切にしているため、検索上位を狙うためには、コンテンツの質が重要です。
低品質コンテンツがSEOに与える影響
ユーザーニーズを満たせていない低品質コンテンツは、SEOにもマイナスの影響を与えます。ここでは2つのマイナス影響について解説します。
サイト全体の評価の低下
Googleはユーザビリティを大切にしているため、低品質コンテンツは評価が低くなります。注意すべきポイントは、該当ページだけでなく「サイト全体の評価が低下する可能性があること」です。つまり、1つでも低品質コンテンツがあるとサイト全体の検索順位が下がりやすくなるということです。
Googleの公式ブログにも下記の記載がされています。
Google のシステムは、価値がほとんどないように見えるコンテンツや、付加価値の低いコンテンツ、検索を行うユーザーにとって特に有用でないコンテンツを自動的に識別しています。
有用でないコンテンツ自体だけでなく、そうしたコンテンツを比較的多く含むと判断されたサイトにあるコンテンツも、表示すべきコンテンツがウェブの他の場所にあると考えられ、検索での掲載順位が下がります。そのため、有用でないコンテンツを削除することで、他のコンテンツのランキングが改善する場合があります。
(引用:Google検索セントラルブログ「2022年8月のGoogleの有用なコンテンツの更新についてクリエイターが知っておくべきこと」)
検索結果の上位表示を狙うのであれば、サイト全体の品質を高めGoogleからの評価を獲得しておくことが大切です。
ペナルティを受ける
Googleは、SEO対策において違反コンテンツを持つウェブサイトにペナルティを科す場合があります。ペナルティとは、検索結果からの削除や検索順位の大幅な下落などです。ペナルティ対象となるコンテンツは、下記の通りです。
- クローキング
- 誘導ページ
- ハッキングされたコンテンツ
- 隠しテキストと隠しリンク
- キーワードの乱用
- リンクスパム
- 機械生成トラフィック
- マルウェアや悪意のある動作
- 誤解を招く機能
- 無断で複製されたコンテンツ
- 不正なリダイレクト
- 自動生成コンテンツ
- 内容の薄いアフィリエイト ページ
- ユーザー生成スパム
(引用:Google検索セントラル「Googleウェブ検索のスパムに関するポリシー」)
低品質コンテンツも上記に含まれるため、ペナルティの対象となります。ペナルティを受けると検索からの流入をほとんど獲得できなくなるため、SEO対策で集客をしたい場合は、低品質コンテンツを作らない・持たないことが大切です。
低品質コンテンツの特徴
ユーザーのためにならない低品質コンテンツとは、どのような特徴があるのでしょうか。ここでは、6つの特徴について解説します。
自動生成されている
自動生成されたコンテンツとは、プログラムによって機械的に生成されたコンテンツのことです。無意味な文章を羅列するワードサラダや、他サイトのコピーを繋ぎ合わせたもの、自動ツールで作成されたコンテンツなどが該当します。
AIの発達が進んだことで、自動生成された文章のクオリティは上がっていますが、例えばチャットGPTに作成させた文章だと他社との差別化が難しいです。独自性も重要な指標の1つですので、機械的な文章ではなくオリジナリティのある文章を作成することが大切です。
コンテンツの内容が薄い
内容が薄いコンテンツとは、読み終わった時に得られる情報が少ないコンテンツのことです。他サイトの引用のみで構成されているキュレーションサイトや、具体的な回答がないトレンドブログ、中身のないアフィリエイトページなどが該当します。
コンテンツの内容を拡充するために、独自の情報や見解をプラスするなどの工夫が必要です。
また、誤った情報が記載されている場合も、低品質コンテンツとみなされます。ユーザーに不利益をもたらす可能性があるため、正確な情報のみを記載するようにしましょう。
ユーザー検索目的が達成されない
検索目的とは、「検索者がそのキーワードを検索した目的」のことです。ユーザーは、何かしらの疑問や悩みを解決するために検索することが多く、どのような状況で何を知りたくて検索したのかを想定することで検索意図は見えてきます。
検索意図に応えられていないコンテンツは、ユーザーからも検索エンジンからも必要とされません。検索目的を達成するために、ユーザーがどのような情報を求めているのかを正しく分析しましょう。
Googleのペナルティに触れている
Googleは、公式サイトでペナルティ対象となるサイトをいくつか紹介してます。これらに該当するページは、低品質コンテンツとしてみなされるので注意しましょう。
- クローキング
- 誘導ページ
- ハッキングされたコンテンツ
- 隠しテキストと隠しリンク
- キーワードの乱用
- リンクスパム
- 機械生成トラフィック
- マルウェアや悪意のある動作
- 誤解を招く機能
- 無断で複製されたコンテンツ
- 不正なリダイレクト
- 自動生成コンテンツ
- 内容の薄いアフィリエイト ページ
- ユーザー生成スパム
(引用:Google検索セントラル「Googleウェブ検索のスパムに関するポリシー」)
ペナルティを受けると、検索結果から削除されたり、検索順位が大幅に下がるため、コンテンツを作成する際は、十分な注意が必要です。
無断複製されたもの
無断複製されたコンテンツとは、他サイトのコピーコンテンツのことです。単にコピーしただけのものもあれば、少し表現を変えたものもあります。コピーしたものに手を加えていたとしても、内容が同じで独自性が加わっていなければ複製とみなされる可能性があります。
ただし、引用と明記してコピーすることは問題ありません。引用はあくまでも補足情報として部分的に付け加える程度にとどめましょう
無断転載は、著作権の観点からもNGとされています。
誘導ページになっている
誘導ページとは、ユーザーを特定のページに誘導するために作成されたページのことで、ドアウェイページとも呼ばれます。
例えば、地域名だけを変えた同じ内容のページを量産し、全てに同じリンクを付与することをドアウェイページといいます。特定のキーワードで上位表示させ、リンクへの流入を獲得することが目的ですが、ユーザーにとっては何も有益な情報はありません。コピーコンテンツと同様、ドアウェイページもGoogleガイドラインで違反とされています。
低品質コンテンツの見分け方
いっけん低品質コンテンツのように見えても、実はそうでない場合があります。低品質コンテンツであれば改善は必要ですが、誤って価値のあるページに手を加えてしまうと、かえって逆効果になる場合があります。そのため、改善を加える前に、低品質コンテンツであるかどうかをきちんと見分けることが大切です。
例えば、検索流入の少ないページを低品質だと勘違いしてしまうことがあります。しかし、検索流入数は検索ボリュームによって変動しますので、流入数は少なくても良質なページは存在します。流入数だけを見てページの品質を判断するのは控えましょう。
ここでは、低品質コンテンツを見分けるポイントを3つご紹介します。
なかなかインデックスされない
インデックスとは、Googleなどの検索エンジンのクローラーがウェブページを認識してデータベースに登録をすることです。インデックスされないと検索結果にも表示されません。
クローラーは、日々膨大なウェブページを巡回しているため、インデックスされるまでの期間には幅があります。1日で認識される時もあれば数週間かかることもありますが、なかなかインデックスされない場合は、低品質コンテンツであると判断されている可能性があります。
インデックスされているかどうかは、「info:対象のURL」で検索することで簡単に確認できます。検索結果に表示されていれば認識されていますが、検索結果に表示されない場合はインデックスされていないので、低品質コンテンツである可能性があります。
検索順位がずっと低い
SEO対策を始めてから検索順位が上がるまで、長くて1年ほどかかる場合があります。しかし、SEO対策を始めてから長期間ずっと順位が低い場合は、低品質コンテンツの可能性があります。
PV数が月間検索ボリュームに対して低い
流入数は、検索ボリュームと検索順位が大きく影響します。そのため、検索ボリュームが少ない場合は、高い順位を獲得していても流入数は少ない場合があります。反対に、検索ボリュームが多い場合は、順位が低くても流入数を取りやすい傾向にあります。
流入数を確認する際は、必ず検索ボリュームとセットで確認しましょう。検索ボリュームに対して獲得できている流入数が少ない場合は、低品質コンテンツの可能性があります。
低品質コンテンツか確認する方法
Googleの無料ツールを使って、低品質コンテンツかどうかを確認することができます。ここでは、「Googleサーチコンソール」と「Googleアナリティクス」の2つのツールについて解説します。
Googleサーチコンソールを利用する
Googleサーチコンソールで調べられるのは下記2つです。
- インデックスされているかどうか
- 検索パフォーマンスがどの程度あるか(クリック数や検索順位など)
インデックスされているかどうかは、下記の手順で調べることができます。
- Googleサーチコンソールにログイン
- 「URL検査」をクリック
- 確認したいページのURLを入力
URLがインデックスされている場合は「URLはGoogleに登録されています」と画面に表示されます。インデックスされていない場合は表示されませんので、原因を調べます。
メニュータブ「インデックス」の中の「ページ」をクリックすると、「ページがインデックスに登録されなかった理由」を確認することができます。
その中に、「クロール済み – インデックス未登録」に分類されているページがある場合は、低品質コンテンツである可能性が高いので注意しましょう。というのも、ここに分類されているページは「クローリング(認識)はされたのにインデックス(登録)がされなかったページ」であるからです。
インデックスされていた場合は、検索パフォーマンスも合わせて確認しましょう。
メニュータブの「検索パフォーマンス」をクリックすると、ページごとの掲載順位や表示回数を確認することができます。目安として、検索順位が30位以下でクリック数が1桁の場合は改善が必要です。
GoogleAnalyticsを利用する
GoogleAnalyticsでは、ページごとにPV数や平均滞在時間などのデータを確認できます。ユーザーのニーズを満たしているページであれば、PV数や滞在時間は伸びる傾向があります。もし伸び悩んでいるページがあれば、ユーザーニーズを満たしていない低品質コンテンツの可能性があります。
左のメニュータブの「行動」から「サイトコンテンツ」をクリックし、「すべてのページ」を選択すると、ページごとのデータが表示されます。
目安として、「1か月間でPV数が1桁」かつ「平均滞在時間が20秒以内」の場合は低品質コンテンツである可能性が高いです。
低品質コンテンツの改善ポイント
低品質コンテンツは、SEOにマイナス影響を与えるため、検索流入を増やしたいのであれば改善が必要です。改善方法は下記の3つがあり、目的に合わせて対処することが大切です。
- コンテンツのリライト
- noindexの設定
- ページの削除
コンテンツのリライト
最もおすすめの方法は、低品質コンテンツをリライトすることです。リライトにより、ユーザーにとって価値のあるコンテンツになり、Googleの評価・順位アップにつながるためです。
リライトは手間がかかる方法ではありますが、作ったコンテンツを活かしながらSEOの効果を高められる唯一の方法です。定期的にリライトを行い、常に最新情報を記載しておくとコンテンツの品質向上にもつながります。
noindexの設定
noindexとは、Googleのクローラーにページをインデックスさせないことを指示するHTMLタグのことです。サイトに残しておきたいページや、リライトするのが難しいページには、noindexタグの設定がおすすめです。修正するページが多くて、対応までに時間がかかる場合も、いったんnoindexに設定しておきましょう。
noindexタグが設置されたページは、Googleの検索結果に表示されなくなり、Googleからの評価も影響を受けません。そのため、他のページにマイナス影響を与えたり、SEOでマイナス評価される心配もありません。
設定する際は、HTMLの<head>内に【<meta name=”robots” content=”noindex” />】を記述します。
いずれ改善する予定のページも、改善されるまでの間はnoindexの設定をしておきましょう。
ページの削除
低品質コンテンツは、放っておくとサイトの検索順位を下げてしまうため、特に必要ないページは削除しましょう。削除に踏み切れない場合や迷っている場合は、いったんnoindexに設定することでマイナス評価を避けることができます。ただし、低品質ではないコンテンツを誤って削除してしまった場合は、検索順位が悪化する可能性があります。
必ず、削除するページが低品質であることを確認した上で削除しましょう。
低品質コンテンツを生み出さないためのコツ
- 3C分析をもとに情報収集
- ユーザーの検索意図まで考えて執筆や制作を行う
- 客観的にコンテンツを評価する
- 継続的なコンバージョン計測
低品質コンテンツを作らないためには、事前の情報収集が非常に大切です。
コンテンツを作成する前に、3C(Customer 顧客、 Competitor 競合、Company 自社)分析を行い、市場について正しく理解しましょう。特にウェブマーケティングは、競合サイトよりも高い順位を取得することが大切なので、競合調査は非常に重要です。その上で、自分たちのターゲットとなる人がどんな人なのか、何を求めているのか、検索ニーズまで含めてペルソナ像をクリアにします。自社を分析する際は、魅力を客観視すること、ユーザーニーズと自社で発信できることの接点を見つけることが大切です。
実際にコンテンツを作成する際は、「何のために作っているコンテンツなのか」を常に意識することで内容に一貫性を持たせることができます。
コンテンツは作って終わりではありません。完成した後も継続的に結果を集計し、必要に応じてリライトし続けることが、コンバージョン獲得に有効です。
まとめ
ユーザーのニーズを満たしていないコンテンツのことを低品質コンテンツと言います。
Googleはユーザビリティを重視しているため、低品質コンテンツがあるサイトはSEOで不利になります。該当ページだけでなくサイト全体の順位が上がりづらくなるため、早急な改善が求められます。
まずはnoindexにすること、必要ないものは削除すること、リライトして検索順位をあげにいくことが大切です。
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