リダイレクトが重要な理由やSEOへの影響・種類などわかりやすく解説
リダイレクトとは、特定のURLにアクセスしたユーザーを別のURLに自動転送することです。
サイトの移転やリニューアルに伴いURLを変更する場合は、必ずリダイレクトを設定する必要があります。上手く設定できていなかった場合は、ユーザーの離脱や検索順位の低下を招く可能性があるため、注意しましょう。
当記事では、リダイレクトが重要な理由や、設定方法について解説しています。リダイレクト設定について知りたい方はぜひ参考にしてください。
【この記事はこんな方におすすめです】
- リダイレクトが重要な理由やSEOへの影響を知りたい方
- リダイレクト設定をする方法を知りたい方
- サイトのリニューアルやURLの変更を検討している方
- SEO対策を行い集客を強化していきたい方
リダイレクトとは?
リダイレクトとは、サイトやページのURLを変更した際に、変更前のURLにアクセスしたユーザーを新しいURLに自動的に転送することを指します。主にWEBサイトをリニューアルした時や、ドメインを変更した時などに活用します。
リダイレクト設定を行わずにURLを変更した場合、変更前のURLにアクセスしてもページが見つからず、「404 Not Found」と表示されてしまいます。
ブックマークやリンクからアクセスできなくなってしまうので、URLを変更した際は必ずリダイレクト設定を行いましょう。
リダイレクトが重要な理由
リダイレクトは、ユーザーにとってもサイト運営者にとっても、重要な役割を果たします。
リダイレクトを設定しなかった場合、変更前のURLにアクセスしたユーザーは新しいページにアクセスすることが出来ません。新しいページを自分で探す手間がかかりますので、目的のページにたどり着くまでにストレスを与えてしまいます。
ユーザーの利便性を保つことは、サイトを運営する上で重要なポイントです。アクセスしたページが見つからなかった場合、多くのユーザーは離脱してしまうため、サイト運営者にとっては機会損失となります。
リダイレクトがSEOに与える影響
リダイレクトは、SEO対策の観点においても非常に重要です。
通常、URLが変わると新規サイトとして認識されるため、SEO評価はリセットされてしまいますが、リダイレクトを設定することでSEO評価を新しいページに引き継ぐことができます。
例えば、変更前のページが検索上位に表示されていた場合、URLを変更すると順位がリセットされてしまいます。しかし、リダイレクト設定をすると、評価が引き継がれるので上位表示をキープできます。
また、同じ内容のコンテンツが複数ある場合(重複コンテンツがある場合)の対策にも有効です。重複コンテンツはSEOにとってマイナス要因となりますが、リダイレクトによりURLの正規化(どちらか一方のURLに統一すること)が可能です。URLの正規化すると、評価の分散も防げるので、SEO対策においてリダイレクトは非常に重要です。
リダイレクトの種類
リダイレクトは、大きく分けて下記の2種類があります。
- サーバー側からリダイレクトを指示する「サーバーサイドリダイレクト」
- ブラウザ上で案内する「クライアントサイドリダイレクト」
Googleが推奨しているのは、サーバーサイドリダイレクトです。
クライアントサイドリダイレクトは、SEO評価が引き継がれない可能性があるため、どうしてもサーバーサイドリダイレクトが出来ない場合にのみクライアントサイドリダイレクトを選ぶことをおすすめします。
2種類のリダイレクトについて詳しく解説します。
サーバーサイドリダイレクト
サーバーサイドリダイレクトとは、ユーザーが接続しているサーバーの指示で転送されるリダイレクトのことで、HTTPステータスコードと呼ばれることもあります。
ユーザーが新しいURLにアクセスできる仕組みは下記のとおりです。
- ユーザーがリダイレクト設定されているURLにアクセス
- サーバーはアクセスリクエストを受信
- サーバーがリダイレクトのステータスコードを送り返す
- ユーザーがリダイレクト先のURLに自動転送される
ユーザーがリダイレクト設定されているURLにアクセスすると、アクセスリクエストを受信したサーバーがリダイレクトのステータスコードを返送し、ユーザーはリダイレクト先のURLに自動転送されます。
サーバーが送るステータスコードは3桁の数字で表され、301・302・307などがあります。それぞれのステータスコードによって「30Xリダイレクト」と呼ばれます。
Googleがサーバーサイドリダイレクトを推奨してることもあり、「リダイレクト=サーバーサイドリダイレクト」を示すのが一般的です。
クライアントサイドリダイレクト
クライアントサイドリダイレクトとは、ブラウザ上でスクリプトが作動して実行されるリダイレクトのことです。アクセスした旧URLのページ上に転載先が記載されているのが特徴です。「本サイトはhttps://xxxxに移転しました。5秒後に新しいページを表示します」や「リダイレクト警告」等と表示されます。
作動するスクリプトは「meta refresh」「javascriptによるリダイレクト」「cryptリダイレクト」の3種類がありますが、いずれのスクリプトであっても、正しくリダイレクトされない可能性があるので注意が必要です。
リダイレクトが活用されるシーン
リダイレクトは様々なシーンで活用されます。ここでは、リダイレクトが必要となる4つのシーンについて解説します。
URLを変更するとき
サイトの移転やリニューアルに伴い、URLを変更する時はリダイレクトの設定は必須です。
リダイレクトを設定しない場合、ユーザーは古いページにアクセスし続けることになります。新しいURLを探すのはユーザーにとって大きな負担であり、ここで離脱する人がほとんどであるため、忘れずに設定しましょう。
オウンドメディアの場合、カテゴリーの追加や変更によってURLが変わる場合があるので注意が必要です。
ドメインを変更するとき
WEBサイトのドメインを変更すると、そのドメイン内の全てのページのURLが変わります。ドメインを変える際は、301リダイレクトで新しいURLへ転送しましょう。
また、SSL化により「http」から「https」に変更する場合や、「www」の有無を統一する場合にもリダイレクト設定が必要です。
PCとスマホでURLを変えたいとき
パソコンとスマートフォンなど、デバイスごとに異なるURLを設定すると重複コンテンツと判断されるため、SEOにマイナス影響をもたらすことがあります。パソコンとスマートフォンでURLを変えたい場合は、リダイレクト設定を行いましょう。
メンテナンス時にサイトを移管したいとき
サイトメンテナンスを行う時も、WEBサイトにアクセスされないようユーザーをリダイレクトする必要があります。
メンテナンス中であることを知らせるページを作成し、そのページに302リダイレクト設定をしましょう。メンテナンスが終わればリダイレクトが不要になるため、一時的な転送は302リダイレクトを活用します。
リダイレクトの設定方法
リダイレクトの設定方法は大きく2つの方法があります。それぞれの設定方法について解説します。
.htaccessファイルでリダイレクト設定
「.htaccess」とは、WEBサーバーの動作をディレクトリ単位で制御するためのファイルのことです。サーバーからの指示を変える方法なので、サーバーサイドリダイレクトに分類され、HTMLでホームページを作成する時に一般的に用いられる方法です。
.htaccessファイルを用いたリダイレクトの設定方法
- ファイルを作成
- 作成したファイルに記述を行う
- 記述したファイルをサーバーにアップロード
まず、テキストエディタを使用して、htaccessファイルを作成します。そして作成したファイルを開き、リダイレクト設定に基づいた記述を行います。記述する内容は設定したいリダイレクト内容によって異なるので、ここではページ単位でリダイレクトする場合と、ドメインを変更する場合の書き方を紹介します。
(1)ページ単位で301リダイレクトを設定したい場合
リダイレクト元のURLが「https://sample.jp/sample1/」
リダイレクト先のURLが「https://sample.jp/sample2/」
RewriteEngine on
RewriteRule ^sample1/$ sample2/ [L,R=301]
(2)旧ドメインから新ドメインに301リダイレクトを設定したい場合
リダイレクト元のURLが「https://sample1.jp/」
リダイレクト先のURLが「https://sample2.jp/」
RewriteEngine on
RewriteCond %{http_host} ^sample1.jp/RewriteRule ^(.*) https://sxample2.jp/$1 [R=301,L]
このように、リダイレクトしたい内容に合わせて正しく記述し、保存した.htaccessファイルをサーバーにアップロードすれば、設定は完了です。
WEBサイトがWordPressの場合は、簡単に設定できる「Redirection」というプラグインを活用すると便利です。リダイレクト元とリダイレクト先のURLを入力し、それが恒久的なものなのか一時的なものなのかを選択するだけで簡単にリダイレクトすることができます。
ブラウザでのリダイレクト設定
サーバーによっては.htaccessファイルで設定できない場合があるので、その場合はブラウザでリダイレクト設定を行います。設定方法は、「meta refresh」「javascriptによるリダイレクト」「cryptリダイレクト」の3種類があります。
meta refreshとは、htmlのheadタグ部分に記載する方法のことです。設定するとリダイレクト元にアクセスした際「当ホームページは移転しました。5秒後にジャンプします」という表示のあと自動的にリダイレクトされます。
<meta http-equiv=”refresh” content=”5;URL=https://sample1.jp/”>
上記のように記載すると、5秒後に「https://sample1.jp/」へ転送されます。
javascriptによるリダイレクトは、JavaScriptコードによってリダイレクトを設定する方法です。元となるページのHTMLに下記のJavaScriptコードを入力します。
<script> window.location.href = https://sample1.jp/” </script>
こうすることで、「https://sample1.jp/」へユーザーは自動転送されます。
cryptリダイレクトとは、「URLが変更になったことを知らせるメッセージ」と「移転先のリンク」を旧URLのページに記載する方法です。ユーザーに自分でページを遷移してもらうため、検索エンジンにはリダイレクトと認識してもらえない可能性があります。他の方法でリダイレクトできない場合に限りcryptリダイレクトを活用しましょう。
リダイレクトを設定する際の注意点
リダイレクトを設定すると、特定のURLにアクセスしたユーザーがリダイレクト先のURLへ自動転送されます。全く内容の異なるページに遷移すればユーザーの混乱を招くため、似た内容のURLにリダイレクト設定を行いましょう。
ここでは、リダイレクト設定をする際の注意点を3つご紹介します。
リダイレクトのループを避ける
リダイレクトのループとは、リダイレクトが何度も繰り返されページが表示されない状態のことです。例えば、2つのURLが相互にリダイレクトされている場合など、リダイレクト設定が正しく出来ていない場合に起こります。
SEO評価の低下やサイトの動作不良にもつながるため、リダイレクトのループが発生しないよう注意しましょう。
ページ単位で設定を行う
リダイレクト設定は、原則1ページごとに設定します。複数のページに一括でリダイレクト設定を行うと、エラーを引き起こす可能性があるためです。
例えば、サイトをリニューアルした際、全ての下層ページにリニューアル後のトップページをリダイレクト設定する場合がありますが、ユーザビリティの低下を招きますし、SEO評価を正しく引き継ぐことができません。必ず1ページづつ似た内容のページへリダイレクト設定するようにしましょう。
リダイレクトをできるだけ行わない
リダイレクトは、正しく設定されていないとユーザビリティやSEO評価の低下を招くリスクがあります。そのような事態を避けるためにも、出来る限りリダイレクト設定を行わないようにすることが大切です。
設定する場合は、最小限に抑えること、スムーズに遷移させること等の工夫をし、ユーザーにストレスを与えないよう気を付けて設定することが大切です。
まとめ
URLを変更した際は、ユーザーが新しいURLにアクセスできるように必ずリダイレクト設定を行いましょう。正しく設定できれば、ユーザビリティを向上するだけでなく、SEO評価を引き継ぐことができるので、サイト運営者にとってもメリットがあります。
ただし、誤った設定がされていると、ユーザビリティが低下し、SEOにもマイナスに影響する可能性があります。正しくスムーズに新しいURLへ遷移するよう慎重に設定しましょう。
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