リスティング広告の費用や相場は？仕組みや費用の抑え方を解説

リスティング広告は、GoogleやYahoo!の検索結果に表示される広告のことです。商品やサービスに興味があるユーザーに、効果的にアプローチができることが特徴です。しかし、リスティング広告の仕組みや費用、費用の決め方などを理解していなければ、効果的な広告を打ち出すことは難しいでしょう。

当記事では、リスティング広告の仕組みや費用の相場、効果的な広告を打ち出すためのポイントなどについて解説します。リスティング広告を打ち出しているものの、なかなか効果を感じられない方は、ぜひご一読ください。

リスティング広告とは「検索連動型広告」とも呼ばれ、ユーザーが検索した際にキーワードに合わせて検索結果に表示される広告のことです。検索結果ページの上部または下部に表示され、サイト名の上に「広告」と表記されています。

リスティング広告では、少ない費用で即日広告を配信できます。購買意欲の高いユーザーにアプローチできるといったこともメリットです。

一方で、テキストの表示が中心の広告となるためビジュアル面の訴求ができないことや、広告嫌いのユーザーにはクリックされにくいなどのデメリットもあります。競合の多いキーワードであれば上位表示を狙うことは難しく、上位表示するには高額な広告費が必要です。しかし、ユーザーが広告のリンク先でなにか購入しても、高額な広告費で赤字になるという可能性があります。

以下では、リスティング広告の仕組みについて解説します。

リスティング広告は、オークション形式で掲載順位が決まる広告です。1クリックされた際の入札単価によって、同じように入札した企業とオークションが行われます。オークションはユーザーが検索するごとに行われるため、掲載広告や掲載順位は常に変動します。入札単価が低いと検索順位が下がる、または掲載されなくなる可能性もあるため注意が必要です。

リスティング広告では、広告のグループやキャンペーンごとに入札価格を決められるため、重要な広告には重点的に予算を集中させることで掲載順位を高められるでしょう。近年ではシステムが入札額を決める自動入札が多く利用されており、検索結果の上部や1ページ目に掲載されるようシステムが自動的に入札価格を設定します。自動入札では1クリックの上限額が決められるため、広告運用の負担なく掲載上位のキープが可能です。

リスティング広告の費用は、ユーザーが広告をクリックした場合にのみ発生する「クリック課金制」です。検索結果に表示されるだけでは費用は発生せず、ユーザーが広告をクリックした場合に費用が発生します。

1クリックあたりの単価は商品やジャンル、市場規模などによって異なるため、単価が高いほど多くの予算を見積もる必要があります。同じクリック数であっても、1クリックの単価が異なることで必要な広告費用が変化するため注意しましょう。

1クリックあたりの単価は、「Googleキーワードプランナー」で調べられます。広告の予算を決める際に、キーワードの相場単価について知ることをおすすめします。

キーワードの市場規模などによって、リスティング広告の費用相場は異なります。まずは、出稿したいキーワードと1クリックの上限単価から、想定コストを算出しましょう。想定コストは、GoogleやYahoo!の見積もりツールを使用することで算出できます。想定コストとして算出された金額を予算にするのもよいでしょう。

より高い成果を求める場合は、代理店に相談して決めるのも1つの手です。ただし、代理店を利用する場合は手数料などの料金が発生するため、費用は少し高く見積もる必要があります。

以下では、リスティング広告にかかる費用相場や代理店を利用する場合の費用について解説します。

リスティング広告の費用相場は、月に20万〜50万円です。中小企業においては月10万〜30万ではじめて、成果次第で予算を増やすといったケースが多いでしょう。一方で大企業では、月数百万万〜数千万の費用を広告に当てる場合も珍しくありません。

ただし、月に数十万円の予算がなければ、リスティング広告が運用できないというわけではありません。月に1万円程度で、1日あたりに換算すると数百円でリスティング運用をすることも可能です。個人事業主や小さいお店であれば、多くの費用を広告に当てられない場合もあるでしょう。

競合の多いキーワードで上位表示が難しい場合は、方法を変えてロングテールキーワードを狙うのもおすすめです。より少数のターゲットに絞って広告を打ち出すことで、費用を抑えながら見込みの高いターゲットの検索結果に上位表示させられます。自社の規模やどれだけ成果を上げるかを考え、広告予算を決めることが大切です。

代理店の広告運用代行は、月に30万円から請け負う企業が多い傾向にあります。また、運用代行費用の中には手数料も生じ、手数料は3つの形態に分かれます。手数料の形態は、以下の通りです。

代理店を選ぶメリットは、豊富なノウハウから最適な広告を設定・分析してくれることです。広告運用に関する業務を全て請け負ってくれるため、社内での業務が少なくできることも魅力でしょう。ただし、代理店への手数料が必要となるので、予算を自社運用より高く見積もらなければなりません。

リスティング広告はオークション形式で掲載する広告を決めており、オークションへの入札単価が高いほど検索結果の順位が高くなります。

検索順位の決定は入札単価だけでなく、広告の質も重要です。Googleでは、入札単価や広告の質など広告の順位を決定する、「広告ランク」の要素を6つに分けて提示しています。広告は上位に表示されるほどユーザーにクリックされやすいため、各企業の広告運用では6つの要素に注目し、広告ランクが上がるように努めます。

以下では、広告ランクについて詳しく解説します。

リスティング広告の順位は、広告ランクで決まります。広告ランクとは、1クリックの上限単価と、キーワードと広告の関連性やランディングページの品質など、広告の質に基づいて決まるランキングです。広告ランクの高い広告順に、検索結果に表示されます。

広告ランクを決定する要素は、下記の通りです。

出典：Google広告ヘルプ「広告ランクについて」

広告ランクは以下の計算式によって決定します。

リスティング広告の予算が曖昧な状態で運用をはじめると、余計な費用がかかったり、目標達成に時間がかかったりする可能性があります。広告予算を適正に設定することで費用対効果がしっかりと確認できるため、目標CV数やCPAから広告予算を算出しましょう。

以下では、広告予算の決め方を解説します。

リスティング広告の予算を決める場合は、まずどれくらい広告で成果を得たいか、目標を明確にしましょう。CVはコンバージョンといい、ユーザーのwebサイトでの行動によって獲得できる成果のことです。

商品購入やサービスの加入といった、1日単位で獲得したい目標のCV数を基準に予算を決めます。たとえば、月に100件のCV数を目標にして、CV1件を獲得するための顧客獲得単価を2,000円とする場合、下記の式から予算は20万円と算出できます。

目標のCPAから、逆算して予算を決めることも可能です。CPAとは1件の顧客獲得に対して、どの程度広告費用がかかったかを示す金額のことで、顧客獲得単価と訳されます。CPAは広告を出稿する商品やサービスの販売価格から、目標の利益額を差し引いて算出します。

たとえば、1つ5,000円の商品から3,000円の利益を目標とする場合、下記の式から2,000円が目標CPAとなります。

目標のCPAを算出したら獲得したいCV数に目標CPAをかけることで、広告の予算が算出できます。CV数を20件とした場合、予算額は4万円です。

効果的にリスティング広告を打ち出すには、広告を打ち出す前に注意するべきポイントがいくつかあります。

1つは、広告の審査基準を理解することです。リスティング広告は審査に通過しないと、広告が検索結果に表示されません。そのため、あらかじめ禁止事項を頭に入れておく必要があります。広告媒体によって審査基準が異なるため、出稿したい媒体の審査基準を確認しましょう。

Google 広告のポリシー

Yahoo! 広告掲載基準：もくじ

商標登録されているキーワードにも注意が必要です。場合によっては使用することで、商標権侵害としてトラブルに繋がる可能性もあります。出稿したいキーワードが商標登録されているかの事前確認も大切です。

注意するべきポイントを押さえたら、広告を出稿します。広告の出稿方法によっては、出稿したものの表示されないといったことがあります。そのため、上位表示されるように効果的な広告を打ち出す工夫をしましょう。

以下では、効果的な広告を打ち出すポイントを解説します。

除外キーワードとは、特定の語句を含む検索には広告を表示させないようにする設定のことです。リスティング広告では意図しない検索語句にまで広告を配信して、無駄な広告費を使ってしまうケースがあります。必要な検索語句にだけ広告を表示させ、無駄な費用がかからないように設定するのが除外キーワードです。

除外キーワードを選ぶ基準は、「費用対効果が悪い検索語句」と「関連性の低い検索語句」の2つです。コンバージョンが発生していない検索語句は、費用対効果が悪いとして除外キーワードに設定しましょう。また、広告の商品やサービスとの関連性が低い検索語彙も除外キーワードの候補です。たとえば、「サングラス」を販売する場合は、食器の「グラス」が関連性が低く、コンバージョンにつながらない検索語句となります。

除外キーワードはGoogleとYahoo!、それぞれの広告の管理画面から設定できます。

リスティング広告では対象のページを最適化することで、効果的に広告を打ち出せます。対象ページの最適化とは、広告のリンク先の内容がGoogleやYahoo!に評価される質の高いサイトにすることです。

最適化には、リンク先のページがユーザーにとって有益な情報が記載されているだけでなく、ユーザーが見やすいサイトとなっているかも重要となります。広告のリンク先がユーザーのニーズに合っていない場合は、すぐにページから離脱される可能性が高いためです。

検索キーワードとリンク先の情報の関連性も、最適化の1つになります。検索キーワードの目的に合ったリンク先を設置して、最適化を目指しましょう。

広告ランクを高めると、広告の順位を上げることにつながります。広告ランクは品質スコアと入札単価、広告表示オプション効果で構成されています。入札単価を高くしても、品質スコアが低いと上位表示を狙うのが難しくなる仕組みです。広告ランクといった仕組みがあることで、ユーザーにとって有益な情報やサービスが上位に表示されるようになっています。

品質スコアとは、ユーザーにとって適切で有益な広告であるかを評価する指標となるものです。品質スコアを上げることで広告スコアも上がり、結果的に広告を上位表示することにつながります。

品質スコアを上げるには、推定クリック率を上げることです。推定クリック率は、ユーザーの検索意図に沿った広告であるほど評価されます。ランディングページの利便性も品質スコアを上げる大事な要素です。ただし、品質スコアで満点をとることは難しいため、6〜7割ほどのスコアを目指しましょう。

リスティング広告は、オークション形式で掲載順位が決まります。掲載順位を上げるには広告ランクを上げる必要があり、広告ランクを上げるには1クリックの入札単価と広告の品質の高さが大切です。

広告を上位表示させるポイントは、広告ランクを上げたり除外キーワードを設定することです。広告ランクは、入札単価の金額と品質スコアの高さで決まります。検索キーワードと広告の関連性やリンク先の内容の質を高めて、品質スコアを上げましょう。

バースタイプでは、収益増加を意識したGoogleのリスティング広告を出稿しています。広告を出稿したい方は、ぜひ一度気軽にお問い合わせください。

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